だいぶ前の話ですが、以前私は販売の仕事をしていたことがあります。
扱ったものは様々でしたが、携帯電話や絵画の販売もしていた時期があります。
ある時さっぱり売れなくなってしまい、どうしたらもっと売れるかを四六時中考えていました。プレゼンテーションを変えたほうがいいのではないか、チラシをまいたほうがいいのではないか、店内のレイアウトを変えたほうがいいのではないか、価格を下げたほうが売れるのではないかと、売ること・売れる方法ばかりを考えていました。
１日の売上が１０万円に届かない悲惨な日はすぐにやってきました。
私は既に「ゴールに意識を向ける」ということを学んでいたので、思い切ってそれを試してみることにしました。
「仕入れた商品をいかにして売るか」ということにではなく「それが売れた後のこと」を想像するようにしてみたのです。
自分の手から離れていく商品のことばかりを考えるのはやめて、「売れた後にレジに入ってくる現金のことやその使い道」を考えるようにしました。そして、「お客が購入した後それを喜んで使ってくれているところ」を何度も想像しました。「再び来店してくれる」場面や「知人を連れて来店してくれる」場面も想像しました。
するとその日からすぐに売上が倍以上になったのです。
今思えば、「ゴール」に気持ちを集中させたおかげで、接客態度も無意識のうちに変化していたのでしょう。
それまでは「商品の特性についての説明」つまり「セールストーク」ばかりをしていましたが、ゴールに気持ちを向けてからは、「この商品を使うことで得られる喜び」つまり「購入したお客にとってのメリット」を伝えていました。
目先の利益、目の前の出来事だけにとらわれず、ゴールセッティング(目標設定)をして未来を想像したおかげで順調になっていったのです。
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